ordered chaos pixels

ordered chaos pixels

shugo hirao (2023)

無作為に散らばって輝くLED、
それぞれがさまざまな色の光を放ち、関係性は見えないかもしれない。
しかし、それらの光は見方によって、ひとつの風景を生み出している。

わたしたちも、
それぞれがさまざまな活動を行い、関係性はないのかもしれない。
しかし、それらの活動によって、そうしてひとつの日常を紡いでいる。

walk01 with frosted-glass

walk02 with frosted-grass

LED Stripを適当に配置し制御を行う。

事前にキャリブレーションを行っており、一見すると適当に光っているようには見えるが、
ある視点から見た際にLEDマッピングされた映像を知覚することができる。

そしてこのときあらわれる映像は、特別なものではなく、なんでもない日常の風景である。


グループ展 HOMEWORKS2023 では、
すりガラスのメガネ、表面にワセリンを塗ったメガネ、メンディングテープを貼ったメガネなど、あえて視界をぼかすメガネを複数用意し、
視界を曖昧にすることで、そこにある風景は、光の拡散と記憶の補完によって像を成す。

System

本システムでは、適当に配置したLED群をカメラで撮影することで、事前にキャリブレーションを行う。

開発中のメモ

非常にシンプルな仕組みであり、現状約500のLEDをキャリブレーションするのに2,3分程度を要している。インストールが比較的容易に行えるのもメリットの一つである。

LED Stripを無造作に配置して構わない仕組みであり、また立体的に配置することが可能な仕組みである。

これによって、多くの角度からは、ただ無造作に光る単なるイルミネーションとしか認識できないが、キャリブレーションを行った特定の角度から見ることで、それぞれのLEDが繋がった意味を持ち、一つの像を生み出すことを可能とする。ある種、トリックアートのような表現も可能となる。

今後の展望としても、より奥行きをもたせた配置や、天井から枝垂れ桜のように垂らすインストールなど、さまざまな配置を検討し、場所に応じた表現の可能性を模索したい。

calibration test
projection test

by shugohirao